ながいひるは岡山市の古本屋です。ちょっとだけ新刊書籍もあります。
「NEW」のラベルが付いているものが新品商品で、他は中古商品です。
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熊代亨『ないものとされた世代のわたしたち』
¥1,980
新刊書籍 イースト・プレス 2024年10月4日 四六判 並 280ページ 就職氷河期世代は、50代に。 あのころの思い描いた未来と今は、どこかちがう。 昭和の地域社会、就職氷河期、オタクの変遷、発達障害の台頭、インターネットへの期待と現実、ほんとうにやってきたポストモダン社会……時代の変化のなかで何を体験し、そして、何を見落としていたのか。1975年生まれの精神科医が、半世紀の記憶と記録をたどるクロニクル。 「社会の曲がり角は、その渦中にあって案外気付きにくい。そのことを知るうえで、あの、葬送しようにも葬送しきれない一時代が教えてくれることは多いように思う。」(第2章「ないものとされた世代のわたしたち」より) ▼もくじ はじめに この半世紀であらゆるものが変わった/氷河期世代とは何だったのか/未来は見えにくい/一人の精神科医が見た半世紀の日本/本書の構成 【社会】第1章 途上国の面影のこる地方社会 1975年~ あらゆることがアバウト/ 昭和の大人たち/ 地元共同体はユートピア?/「地元」の不適応者/ 「もうここにいたくない」 【経済】第2章 ないものとされた世代のわたしたち 1980年~ バブル景気なんて本当にあったのか/ 『なんとなく、クリスタル』の予言/「これは何かおかしい」/就活という問題系/一人また一人と力尽きていった/それでも成果主義に熱狂したわたしたち/遅れて発見された氷河期世代/氷河期世代のその後 【オタク】第3章 犯罪者予備軍と呼ばれたオタク 1990年~ オタクとは何であったか/ 「兄貴は自室を他人に見せたがらない」/最先端の消費者としてのオタク、新人類 97 / 「この気持ち悪いオタク!」/「おまいらキター・おれらキター」量産されるオタク オタクとサブカル/マス・マーケットとして発見されたオタク/ 「キモオタ」はどこへいった? 【精神医療】第4章 診断され、支援され、囲われていく人々 2000年~ 「おまえ、何科に進むの?」/ 1999年の精神医療/ 研修医はピーチツリーフィズ依存/廃れていった診断たち/発達障害の台頭 時代が浮かび上がらせた症状/「このまま消えてしまいたい」/わたしとわたしたちの再出発/精神分析からDSMへ/私自身もADHDに当てはまるのではないか/それは社会の優しさか、恐ろしさか/精神医療と時代 【ネット】第5章 インターネットにみた夢と現実 2010年~ デジタルネイティブではないけれど/ 「ファンサイトを見に行こうぜ」/匿名掲示板・テキストサイト、「おれら」の世界/アンダーグラウンドな空間にあったシェアの夢/いつの間にかビジネスの草刈り場/嫌儲・おぼえていますか/「インターネットが世間になっている!」/こうして世界は「便所の落書き」に囲まれた/あのころの未来にたどりついたけど/わたしたちは愚かなサイボーグになった 【現代思想】第6章 やってきたのは「意識低い」ポストモダンだった 2020年~ ニューアカの登場とオワコンになるまで/「オタクにもインターネットにも当てはまるんじゃないか」/「患者さんの症状はこんなに空間に左右されるのか!」/ 思想家たちの予言は意識が高すぎた/嘘を嘘と見抜けない時代/ほんとうの、大きな物語のおわり/日本の田舎とポストモダン/すべてが寄る辺のない未来に備えて おわりに 主要参考文献
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熊代亨『何者かになりたい』
¥1,650
新刊書籍 イースト・プレス 2021年6月14日 四六判 並 216ページ 「自分」に満足できないのは、なぜ? 〈承認欲求〉〈所属欲求〉〈SNS〉〈学校・会社〉〈恋愛・結婚〉〈地方・東京〉〈親子関係〉〈老い〉 アイデンティティに悩める私たちの人生、その傾向と対策。 「何者かになりたい」。 多くの人々がこの欲望を抱え、それになれたり、なれなかったりしている。 そして、モラトリアムの長期化に伴い、この問題は高齢化し、社会の様々な面に根を張るようになった。 私たちにつきまとう「何者問題」と、どうすればうまく付き合えるのか。 人と社会を見つめ続ける精神科医が読み解く。 【目次】 はじめに 第1 章 承認されると「何者か」になれる? 第2 章 つながりが「何者か」にしてくれる? 第3 章 アイデンティティと何者問題 第4 章 恋愛・結婚と何者問題 第5 章 子ども時代の何者問題 第6 章 大人になってからの何者問題 補論 何者問題への処方箋 おわりに
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熊代亨『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』
¥1,980
新刊書籍 イースト・プレス 2020年6月17日 四六判 並 316ページ 現代人が課せられる「まともな人間の条件」の背後にあるもの。 生活を快適にし、高度に発展した都市を成り立たせ、 前時代の不自由から解放した社会通念は、同時に私たちを疎外しつつある。 メンタルヘルス・健康・少子化・清潔・空間設計・コミュニケーションを軸に、 令和時代ならではの「生きづらさ」を読み解く。 社会の進歩により当然のものとなった通念は私たちに「自由」を与えた一方で、 個人の認識や行動を紋切型にはめこみ、「束縛」をもたらしているのではないだろうか。 あらゆる領域における資本主義・個人主義・社会契約思想の浸透とともにうつろう秩序の軌跡と、私たちの背負う課題を描き出す。 かつてないほど清潔で、健康で、不道徳の少ない秩序が実現したなかで、 その清潔や健康や道徳に私たちは囚われるようにもなった。 昭和時代の人々が気にも留めなかったことにまで私たちは神経をつかうようになり、 羞恥心や罪悪感、劣等感を覚えるようにもなっている。 そうした結果、私たちはより敏感に、より不安に、より不寛容になってしまったのではないだろうか? 清潔で、健康で、安心できる街並みを実現させると同時に、 そうした秩序にふさわしくない振る舞いや人物に眉をひそめ、 厳しい視線を向けるようになったのが私たちのもうひとつの側面ではなかったか?(「はじめに」より) 【著者略歴】 熊代亨(くましろ・とおる) 1975年生まれ。信州大学医学部卒業。精神科医。 ブログ『シロクマの屑籠』にて現代人の社会適応やサブカルチャーについて発信し続けている。 著書に『ロスジェネ心理学』『融解するオタク・サブカル・ヤンキー』(ともに花伝社)、 『「若作りうつ」社会』(講談社現代新書)、『認められたい』(ヴィレッジブックス)、 『「若者」をやめて、「大人」を始める』(イースト・プレス)がある。
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熊代亨『「若者」をやめて、「大人」を始める 「成熟困難時代」をどう生きるか?』
¥1,650
新刊書籍 イースト・プレス 2018年2月9日 240ページ 世間で「大人」と言われる年齢になったみなさん、立派な「大人」になれた実感はありますか? 人生の選択肢が多様に広がったからこそ、生き方が定まりにくいこの現代。それでも月日は流れ、いやおうなく私たちは年老いていきます。「成熟のロールモデル」が見えなくなった社会において、「若者」の立場を卒業し、「大人」を実践するとはどういうことか? 異なる世代との付き合い方、恋愛・結婚観、趣味とともに生きていくことについて。リアリティと現実のギャップに戸惑う人びとへ、新たな指針を示す人生論。 【第1章】「若さ志向」から「成熟志向」へ ・40歳を過ぎた自分のことを想像できますか ・「若者」であり続けることの限界 ・ゲームが教えてくれた転機 ・変わるべきときに変わらなければ危ない ・「大人」が「若者」と同じように振る舞うと破滅が待っている ・かくあるべき「大人」の定義とは ・心の成熟には順序がある ・「大人」になることは「喜びの目線」が変わること ・人生の「損得」や「コスパ」の計算式 【第2章】「大人」になった実感を持ちづらい時代背景 ・「大人」に抵抗感があるのが当たり前の時代 ・昭和の人々は「若者」の魅力に夢中になり続けてきた ・社会から「大人強制装置」が失われた ・「なんにでもなれる」感覚が「大人」を遠ざける ・「大人」と「子ども」、年長者と年少者の接点が少ない ・世代間でいがみ合う社会はみんなが望んでできたもの ・「大人」を引き受ける立場が争奪戦になっている ・それはあなたの選択なのか、社会構造による必然なのか 【第3章】「大人のアイデンティティ」への軟着陸 ・「大人になる=アイデンティティが確立する」という考え方 ・何者かになった気にならないと地に足がつかない ・キャリアが定まることでアイデンティティも定まる? ・趣味や課外活動もアイデンティティの構成要素になる ・アイデンティティがフラフラしている男女の仲は長続きしない ・揺るがない自分が生まれると足下が固まるがおじさんおばさんにもなる ・「CLANNADは人生」 ・田舎のマイルドヤンキーのほうが「大人」を始めやすい理由 ・空に浮かんだ夢から、地に足のついた夢へ 【第4章】上司や先輩を見つめるポイント ・年上の人たちは未来情報の宝庫 ・「若いうちに勉強しろ」「遊んでおけ」と言う年長者は結局何が言いたいのか? ・「こんな風に歳を取りたい」と思える人は大事なロールモデル ・反面教師の利用方法 ・アイデンティティが確立した中年のモノの見え方 ・40歳、夢から醒めて、逃げ場なし ・長く人生を抱えてきた人は、それだけで結構すごい 【第5章】後輩や部下に接するとき、どう振る舞うか ・あなたが「大人」になったとき、「若者」をどう見るか ・情報がネットで手に入る時代に年上であるということ ・接点を持ってみなければわからない ・若者はまだ未来が定まっていないから侮れない ・後進を成長させるほうが得るものが大きくなる瞬間 ・「生き続ける理由」を与えてくれるもの ・「世話をすること」が始まったあとの世界の見え方 ・「俺の黒歴史に免じて許す」 【第6章】「若者」の恋愛、「大人」の結婚 ・「大人」の恋愛、「大人」の結婚は本当にある? ・金しか見ていない女性、胸しか見ていない男性はなんにも見ていない ・目を向けるべきは「ソーシャル・スキル」 ・早く気付いた人から素晴らしい「戦友」を得る ・「結婚=恋愛」は本当に幸福な価値観なのか ・「結婚は人生の墓場」は愚か者の結婚観 ・だからといって、若い頃の恋愛も無駄にはならない 【第7章】趣味とともに生きていくということ ・「終わらない青春」なんてなかった ・立派に大人をやっているサブカルチャーの先輩方はいる ・オタクやサブカルを続けきれなくなったとき ・いざとなったら、やめてしまったっていい ・クリエイターに回った人たちは本当に大変 ・新しい時代に合う形で誰かが引き継いでくれる ・趣味は自分の世代だけのものではない 【第8章】「歳を取るほど虚無」を克服するには ・変更不能の人生を生きるということ ・良いことも悪いこともすべて自分の歴史になる ・あなたの歴史はあなたと繋がっているみんなの歴史でもある ・人生のバランス配分は人それぞれだが ・異なる世代との接点が他人への敬意を磨く ・生きて歴史を重ねることは難しくも素晴らしい 熊代亨(くましろ・とおる) 1975年生まれ。信州大学医学部卒業。精神科医。専攻は思春期/青年期の精神医学、特に適応障害領域。ブログ『シロクマの屑籠』にて現代人の社会適応やサブカルチャーについて発信し続けている。著書に『ロスジェネ心理学』『融解するオタク・サブカル・ヤンキー』(花伝社)、『「若作りうつ」社会』(講談社現代新書)、『認められたい』(ヴィレッジブックス)がある。
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香山哲『香山哲のプロジェクト発酵記』
¥1,320
新刊書籍 イースト・プレス 2022年11月17日 B6判変並 168ページ 『ベルリンうわの空』香山哲が考える、自分らしくあるための思考法。 『ベルリンうわの空』の連載を終えた香山哲が、次なる「プロジェクト」=「新連載」に向けた創作のアイデアをとことん熟成、発酵させ、次なる連載に辿り着くまでの全過程を公開。アイディアを生み・実行に移し・続けていく、この一連の流れを「プロジェクト」と捉え、どうすればムリなく・自分らしい方向へと進めるのかを実践していく。 勉強、仕事、趣味、生活……、人生にやってくる「プロジェクト」に関わるすべての人に贈る、香山流・ライフデザインの書! とてもふしぎなオール2色印刷! 等身大のハウツー満載! ●何をしたいか知りたいときは、自分自身にインタビューをしてみる。 ●プロジェクトをまとめるときは、「チラシ」をつくるように。 ●安心してスパークするために、最初に不安を知っておく。 ●自分のやっていることを見くびらない。 ●自分なりにコツコツやっていくこと自体が、自分の幸せだ! ●しっかりのびりして、楽しく構えよう。 経済思想家・斎藤幸平 推薦! 「発酵させよ。そこに創造のヒントがある。」 目 次 1 人生はプロジェクトの連なり 2 何のために実行するのか 3 ざっくりアイデアを作る 4 エッジを整える 5 登場人物たちを考える ふろく 連載というかたちについて 6 読者を考える 7 編集者と意見交換する 8 アイデア倉庫を使う 9 創作として肉付けする 10 自分のリソースを考える 11 連載全体を仮確定する ふろく 業績について 12 いいスタートのために 13 不安や心配を整理する 14 完成後をイメージする 15 信頼できる人と話し合う 16 自分をスパークさせる 17 発酵具合を見極める あとがき
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香山哲『ベルリンうわの空』
¥1,100
新刊書籍(漫画) イースト・プレス 2020年1月15日 B6判変 168ページ ここ…もしかしたら最高の街なんじゃない? なんの気なしに来てみたら、心に余裕が持てていた。 「のんびり生きたくなる」「住みたい」とSNSで反響じわり。 ささやかだけれどやさしい日常。ほんのりふしぎなタッチで描く自由きままなドイツ移住記。 書籍版限定書きおろしコラムも収録! 香山哲 ベルリンで漫画、エッセイ、ゲームなどを作って暮らしています。 http://kayamatetsu.info/
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香山哲『ベルリンうわの空 ウンターグルンド』
¥1,100
新刊書籍(漫画) イースト・プレス 2020年10月17日 B6判変 224ページ 宇垣美里さん推薦! 「日常の些細な幸せを集めてぎゅっと抱きしめて見えてくるもの 豊かに生きるってきっとこういうこと」 もう「お客さん」ではないわけだし、それなりに生きるぞ~ 不可思議ドイツ移住記、第2章。今回は仲間とベルリンの"地下"へ! この街ができるだけ良い感じになるように。 「最高過ぎる」「心穏やかに寝れる」とSNSで反響ぶわり。 ◎やっぱりうれしいオール2色印刷 ◎書籍版限定書きおろしコラムも収録 香山哲 ベルリンで漫画、エッセイ、ゲームなどを作って暮らしています。 http://kayamatetsu.info/
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香山哲『ベルリンうわの空 ランゲシュランゲ』
¥1,100
新刊書籍(漫画) イースト・プレス 2021年11月8日 B6判変 並 200ページ 不可思議ドイツ移住記、最終章。そして生活は続く。 ◎うれしいオール2色印刷 ◎書籍版限定書きおろしコラムも収録 香山哲 ベルリンで漫画、エッセイ、ゲームなどを作って暮らしています。 http://kayamatetsu.info/
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福本千夏『障害マストゴーオン!』
¥1,430
新刊書籍 イースト・プレス 2019年12月5日 四六判 208ページ 障害は続く。そして、生涯も続く……! 脳性まひ者が、就職して働いてみたら、いろんなことが見えてきた。 生まれてこの方、脳性まひ。健常者、そして社会とかかわる中で、見えてきたこと、見たくなかったこと、見つけた希望。 障害者と健常者の溝を埋める! 埋めなくても、溝を直視する! そのために、この経験を語ろう。 Cakes連載を書籍化。脳性まひ者・福本千夏が挑む、革命的エッセイ!
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斎藤真理子『韓国文学の中心にあるもの』
¥1,650
新刊書籍 イースト・プレス 2022年7月12日 四六判並 328ページ なぜ、韓国文学はこんなに面白いのか。なぜ『82年生まれ、キム・ジヨン』は、フェミニズムの教科書となったのか。世界の歴史が大きく変わっていく中で、新しい韓国文学がパワフルに描いているものはいったい何なのか。その根底にあるのはまだ終わっていない朝鮮戦争であり、またその戦争と日本は深くつながっている。ブームの牽引者でもある著者が、日本との関わりとともに、詳細に読み解き、その面白さ、魅力を凝縮する。 (「まえがき」より) 『最近日本で、韓国文学の翻訳・出版が飛躍的に増えている。この現象は、読者の広範でエネルギッシュな支持に支えられたものだ。読者層は多様で、一言ではくくれないが、寄せられる感想を聞くうちに、読書の喜びと同時に、またはそれ以上に、不条理で凶暴で困惑に満ちた世の中を生きていくための具体的な支えとして、大切に読んでくれる人が多いことに気づいた。(中略)韓国で書かれた小説や詩を集中的に読む人々の出現は、ここに、今の日本が求めている何かが塊としてあるようだと思わせた。それが何なのか、小説を読み、また翻訳しながら考えたことをまとめたのが本書である。』 ・目次 まえがき 第1章 キム・ジヨンが私たちにくれたもの 『82年生まれ、キム・ジヨン』の降臨 キム・ジヨンは何を描いていたか みんなの思いが引き出されていく 「顔のない」主人公 キム・ジヨン以前のフェミニズム文学のベストセラー 大韓民国を支える男女の契約、徴兵制 冷戦構造の置き土産 キム・ジヨンのもたらしたもの 第2章 セウォル号以後文学とキャンドル革命 社会の矛盾が一隻の船に集中した 止まった時間を描く──キム・エラン「立冬」 キャンドル革命に立ち会う──ファン・ジョンウン『ディディの傘』 当事者の前で、寡黙で 傾いた船を降りて 無念の死に贈る鎮魂の執念 第3章 IMF危機という未曾有の体験 IMF危機とは何か 危機の予兆──チョン・イヒョン「三豊百貨店」 IMF危機が家族を変えた──キム・エラン「走れ、オヤジ殿」 「何でもない人」たちの風景──ファン・ジョンウン「誰が」 生き延びるための野球術 セウォル号はIMF危機の答え合わせ 第4章 光州事件は生きている 五・一八を振り返る 光州事件はなぜ生きているか 詩に描かれた光州事件 体験者による小説 決定版の小説、ハン・ガン『少年が来る』 遺体安置所の少年 死者の声と悪夢体験 死を殺してきた韓国現代史 『少年が来る』は世界に開かれている アディーチェの作品との類似性 さらに先を考えつづけるパク・ソルメ 歴史の中で立ち返る場所 第5章 維新の時代と『こびとが打ち上げた小さなボール』 「維新の時代」が書かせたベストセラー タルトンネの人々 都市開発と撤去民の歴史 『こびと』は一つのゲリラ部隊 物語を伝達する驚くべき構成 若者たちの心の声が響いてくる 生き延びた『こびと』 石牟礼道子とチョ・セヒ 興南から水俣へ、また仁川へ 『こびと』が今日の日本に伝えること 第6章 「分断文学」の代表『広場』 「分断文学」というジャンル 朝鮮戦争と「釈放捕虜」 南にも北にも居場所がない 批評性と抒情性溢れる『広場』 四・一九学生革命がそれを可能にした 韓国文学に表れた「選択」というテーマ 堀田善衛の『広場の孤独』 絶対支持か、決死反対か 終わらない広場 そして、日本で終わっていないものとは 第7章 朝鮮戦争は韓国文学の背骨である 文学の背骨に溶け込んだ戦争 苛烈な地上戦と「避難・虐殺・占領」 イデオロギー戦争の傷跡 朝鮮戦争を六・二五と呼ぶ理由 金聖七が見た占領下のソウル 廉想渉『驟雨』の衝撃 したたかに生き延びる人々 自粛なき戦争小説 望郷の念を描く自由がない──失郷民作家たち 韓国社会を見すえる失郷民のまなざし 子供の目がとらえた戦争──尹興吉『長雨』 戦争の中で大人になる──朴婉緒の自伝的小説 私にはこれを書く責任がある 文学史上の三十八度戦 越北・拉北文学者の悲劇 日本がもし分割されていたら パク・ミンギュも失郷民の子孫 ファン・ジョンウンの描くおばあさんたち なぜ朝鮮戦争に無関心だったのか 世界最後の休戦国 第8章 「解放空間」を生きた文学者たち 一九四五年に出現した「解放空間」 李泰俊の「解放前夜」 「親日行為」の重さ──蔡萬植「民族の罪人」 中野重治の「村の家」と「民族の罪人」 済州島四・三事件 終わりなきトラウマ──玄基栄「順伊おばさん」 趙廷來の大河小説『太白山脈』 パルチザンという人々 次世代に受け継がれる仕事 終章 ある日本の小説を読み直しながら あまりにも有名な青春小説『されど われらが日々──』 朝鮮戦争をめぐって激しく論争する高校生たち ロクタル管に映った朝鮮戦争 朝鮮戦争の記憶はどこへ 「特需」という恥 十代、二十代の目に残った朝鮮戦争 なぜ韓国の小説に惹かれるのか 傷だらけの歴史と自分を修復しながら生きる 韓国の文芸評論家が読む『されど われらが日々──』 時代の限界に全身でぶつかろうとする人々の物語 良い小説は価値ある失敗の記録 あとがき 本書関連年表 本書で取り上げた文学作品 主要参考文献
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阿部恭子『家族が誰かを殺しても』
¥1,870
新刊書籍 イースト・プレス 2022年11月17日 四六判 並 296ページ 「幸せになっても良いのでしょうか」 ――人殺しの家族と呼ばれても、ともに生きるという道を探す理由。 ある日突然、家族が殺人を犯してしまった。 加害者家族と呼ばれる受刑者の家族は、その瞬間から、 過剰なマスコミ取材、ネット上での根拠のない誹謗中傷やいやがらせを受け、 辞職に追い込まれる、引っ越しを余儀なくされるなど悲惨な生活を強いられる。 そのような状況でも、罪を犯した家族を支え、そして更生の道を探るべく 「ともに生きる」決断をするのは、なぜか。 重大事件の加害者家族に寄り添い続ける著者だからこそ描けた 加害者家族の現実とその後の人生、 そして現代日本の抱える「家族」のいびつな形とは。 【目次】 はじめに 第一章 上級国民と呼ばれた家族――東池袋自動車暴走死傷事故 第二章 夫の無実を信じる純粋な妻の悲劇――東北保険金殺人事件 第三章 揺るがない兄弟の絆――岩手妊婦死体遺棄事件 第四章 死刑囚の支援者と葛藤――宮崎家族三人殺人事件 第五章 なぜ加害者家族支援を続けるか 第六章 家族はどこに向かうのか 参考文献
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斉藤章佳『男が痴漢になる理由』
¥1,540
新刊書籍 イースト・プレス 2017年8月16日 四六判 240ページ 痴漢は、依存症です。痴漢の多くは、勃起していない。痴漢の多くは、よき家庭人である。 加害者を見つめ続ける性犯罪・依存症の専門家が、 社会で大きく誤解されている「痴漢の実態」を解明し、その撲滅を目指す! これらの“痴漢像”、すべて誤解です!→「痴漢は女性に相手にされない、さみしい男である」 「性欲をコントロールできないから、痴漢に走る」「肌を露出した女性は、痴漢に狙われやすい」 「電車内に防犯カメラを搭載すれば、痴漢は減る」「痴漢よりも、冤罪事件が問題だ」。 【目次】 はじめに 第1章 四大卒、会社員、妻子あり──痴漢はどういう人間か 痴漢は日常のなかで起きる、もっとも身近な性犯罪 痴漢行為がもっとも多く発生している場所とは? 痴漢の認知件数は、現実と大きくズレている 世界に知られる「Chikan大国・日本」 なぜ満員電車で日常的に痴漢が横行するのか? 痴漢をはじめとする性犯罪者はどんな人間か? 12年の蓄積から見えた“痴漢パーソナリティ” 「性欲が強いけどモテない男性」像は的外れ 第2章 多くの痴漢は勃起していない──加害行為に及ぶ動機 依存症は“だらしない人”が抱える病ではない 「性嗜好障害」と「セックス依存症」との違い 痴漢が陥る「行為・プロセス」依存の特徴 犯罪化する性嗜好障害には専門の治療が必要 痴漢行為を過度に「病気」扱いしてはならない 人は何をきっかけに痴漢行為に目覚めるのか 痴漢を目撃し、自分も痴漢する─連鎖の恐怖 痴漢は性欲解消を目的とし、女性に触るのか? 性風俗店で発散できれば、痴漢しないのか? 仕事、人間関係……平凡な悩みが痴漢のきっかけ 持病に苦しむ高校生が痴漢行為をはじめた理由 優越感─痴漢がそれを求めてしまう社会的背景 ストレスへの対処が下手だから生きづらい 第3章 「女性も喜んでいると思った」──共通する認知の歪み 「スイッチが入り、無意識のうちに痴漢した」 性犯罪者は「認知の歪み」を隠し持っている 社会に根強く残る性差別が痴漢に与える影響 歪んでいるのは、痴漢をする男性だけなのか? 「痴漢をしてもOKの女がいる」という歪み 痴漢行為をやめることで、失ったものとは? スリルとリスクがともなう“娯楽”としての痴漢 痴漢のターゲットは、派手めの女性ではない ターゲット選びに見える、いじめとの共通点 女性の恐怖心を熟知したうえで、犯行に及ぶ 第4章 やめたくても、やめられない──亢進される加害行為 「AVを観て自分も同じことをしてみたかった」 むしゃくしゃした気持ちでマスターベーション 再犯防止のためマスターベーションを管理する インターネットと性犯罪は切っても切れない関係 痴漢同士が自慢し合う掲示板による悪影響 痴漢行為をやめられない自分に苦しくなる 痴漢の加害者がすぐに起訴されないカラクリ 「示談金」を痴漢はどうとらえているのか? 逮捕されてさらに強まる「認知の歪み」 第5章 反省も贖罪もない加害者たち──断トツに高い再犯率 何度服役しても、痴漢をやめられない男たち 性犯罪のなかでも特に再犯率が高い「痴漢型」 前科が増えるたびに、痴漢による達成感が増す 裁判に出廷し「再犯防止」の可能性を訴える 加害者は自分がしたことを都合よく忘れる 加害者にとっての「反省」とは何なのか? 加害者が書く謝罪の手紙には心がこもっていない 反省を強いるのは逆効果、まずは行動を変える 受刑者たちが受けるプログラムの効果と実態 釈放後に彼らが戻るのはトリガーだらけの社会 第6章 痴漢しない自分に変わる方法──再犯防止治療の現実 「性犯罪者は一生刑務所に」がなぜ不可能か 社会のなかでの再犯防止における、三本の柱 初診時に危険度を分類して、プログラムを開始 加害者が通う、週6日の集中的治療プログラム 自分を開示し仲間と話すことで、回復を目指す 社会生活で遭遇するリスクを自分で管理する 受講者が治療中に陥る“慢心”と“マンネリ” 治療をドロップアウトする危険なタイミング 回復し、認知の歪みがほころびたときの変化 第7章 離婚しない妻、自分を責める母──加害者家族への支援 男が逮捕されて、妻、母、父は加害者家族になる 「痴漢しなければいい夫」と離婚しない妻たち 何年経っても妻は夫が逮捕された日を忘れない 痴漢をしていた夫との夫婦生活はどうなるのか? 「お前の育て方が悪かった」と責められる母 何をしていいかわからず宙ぶらりんになる父 大切な人を再認識したとき、人は変われる 第8章 「STOP!痴漢」は可能なのか──痴漢大国からの脱却 女性の「通報できない」を、社会的に解決する 痴漢を見ず、冤罪事件だけに怯える男性たち 男性は、痴漢被害への想像力が欠如している カネ目当ての女が冤罪を仕掛けるという発想 痴漢を1件でも許さない社会に向けての具体策 斉藤章佳(さいとう・あきよし) 精神保健福祉士・社会福祉士/大森榎本クリニック精神保健福祉部長。 1979年生まれ。大学卒業後、アジア最大規模といわれる依存症施設である榎本クリニックにソーシャルワーカーとして、アルコール依存症を中心にギャンブル・薬物・摂食障害・性犯罪・虐待・DV・クレプトマニアなどさまざま々なアディクション問題に携わる。その後、2016年から現職。専門は加害者臨床で「性犯罪者の地域トリートメント」に関する実践・研究・啓発活動を行っている。また、大学や専門学校では早期の依存症教育にも積極的に取り組んでおり、講演も含めその活動は幅広く、マスコミでもたびたび取り上げられている。 著者に『性依存症の治療』、『性依存症のリアル』(ともに金剛出版/共著)がある。その他、論文多数。
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イ・ヒヨン『ペイント』小山内園子 翻訳
¥1,650
新刊書籍 イースト・プレス 2021年11月17日 四六判 並 224ページ 「君たちは、親を選べる子どもなんだよ」 「アーモンド」に続く「チャンビ青少年文学賞」受賞作。 韓国で30万部。ブレイディみかこ氏推薦。 「子どもに親を選ぶことができたら。人類の究極の「IF」に挑んだティーン小説。 大人こそ読んでこころの準備をしておいたほうがいい」 事情により子どもを育てられなくなった親が、子どもを預ける「NCセンター」が設立された近未来。そこでは子どもが親を選ぶ面接「ペイント(ペアレントインタビュー)」が行われている。そんなNCセンターに在籍する17歳の少年ジェヌが、この物語の主人公。 20歳のセンター退所期限までに親をみつけなれば、センター出身という経歴がIDカードに刻まれる。過去にNCセンター出身者による犯罪が行われたことで、社会にはNCセンター出身者への偏見が存在し、その経歴が刻まれないよう、子どもたちは必死にペイントを続けている。 しかし、ペイントにやってくる親候補の多くは、養子縁組することで受け取れる福利厚生が目的。親候補たちのとりつくろった笑顔と、透けて見える本音を、ジェヌは瞬時に見抜いてしまう。 NCセンターの退所期限を3年後に控えたジェヌは、ペイントをしながら、親や家族という存在について思索し、自分の進む道をつかもうとする。
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大麻博物館『日本人のための大麻の教科書』
¥1,760
新刊書籍 イースト・プレス 2021年5月18日 四六判 並 256ページ 【目次】 ▼第1章 名称 ・「大麻=違法な薬物」ではない ・「麻」と「大麻」 ・人名、地名、ことわざに用いられる「麻」 ・言葉の整理を ▼第2章 歴史 ・稲作より古い、日本人との関わり ・租庸調、古事記、万葉集、三草四木 ・国策として、大麻の栽培を推進 ▼第3章 農 ・大麻農業とは? ・栃木と大麻農業 ・存続の危機 ▼第4章 衣 ・生活の一部だった大麻布づくり ・日本各地に伝わる大麻布 ・糸がない ・機能性自然素材として ▼第5章 宗教 ・神道における大麻 ・神宮大麻、麁服、横綱 ・失われつつある国産の大麻 ・仏教における大麻 ●特別寄稿1 ライター 佐久間裕美子さん 日本でも大麻は「エッセンシャル」な存在となるか ●特別寄稿2 精神科医 松本俊彦さん 大麻の取り締まりは健康問題であり、政治問題 ●特別寄稿3 リーバイ・ストラウス ジャパン株式会社 ヘンプを用いたSDGsへの取り組み ▼第6章 文化 ・生活文化、伝統文化と大麻 ・日本各地に残された文化 ・世界遺産を支える素材として ▼第7章 食 ・人類は1万年以上前から、「大麻の種子」を食べていた? ・七味唐辛子と各地の郷土料理 ・「スーパーフード」としての再評価 ▼第8章 薬 ・漢方薬としての歴史 ・印度大麻草と麻子仁 ・日本における医療利用の行方 ▼第9章 模様 ・麻の葉模様の誕生 ・「不易の紋」として確立 ・日本を代表するデザインへ ▼第10章 法律 ・アメリカの紆余曲折 ・本植物を絶滅せよ—大麻取締法の制定 ・現状と提言 ●特別寄稿4 弁護士 亀石倫子さん 大麻は司法こそ取り組むべき問題 ●特別寄稿5 日本臨床カンナビノイド学会 理事長 新垣実さん 日本におけるカンナビノイドの可能性 ●特別寄稿6 社会学者 宮台真司さん 解放と統治—大麻の二面性と向き合う
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小坂康之/林公代『さばの缶づめ、宇宙へいく』
¥1,650
新刊書籍 イースト・プレス 2022年1月17日 四六判 並 208ページ 「宇宙食、作れるんちゃう?」 はじまりは生徒の一言だった。 数々の困難をのりこえる大気圏突破ノンフィクション! 地域の名産「よっぱらいサバ」の缶づめが、宇宙へ旅立った! そこには12年にわたる物語があった。一筋縄ではいかない開発、学校統廃合の危機。葛藤の中で一人一人が力を合わせたとき、宇宙への扉が開いた──。 「大きすぎる夢は、一人で実現するのは難しい。 でも長い年月をかけて、一人一人が力を合わせた時、信じられないことが現実になることがある」 小浜水産高校から若狭高校へ引き継がれた、宇宙食開発のもようを、宇宙ライターの林公代氏が詳細な取材で迫る。
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桃山商事『どうして男は恋人より男友達を優先しがちなのか』
¥1,650
新刊書籍 イースト・プレス 2021年1月18日 四六判 304ページ 恋バナ×ジェンダー。 隣にいるのに遠くに感じるのはなぜ? ホモソ問題、セックスのサイン、別れない理由、クソLINE、恋人の裏アカ、生理、 これまで語られてこなかった恋愛にまつわるアレコレを語り尽くすNEO恋バナ。 社会学者・富永京子さん、臨床心理学者・東畑開人さんとの対談も収録。 宇垣美里さん(フリーアナウンサー)推薦! 「昔傷つけられたあれやこれや、 その背景にあったものが少し、わかりました。 許してなんて、やらねえけどな」 (もくじ) 恋愛のサイン 秘密と嘘 恋人の友達 男らしさクライシス〜ダサいをめぐって 恋愛と軽率 男が知らない生理のハナシ 恋愛とわがまま with 冨永京子 恋愛の貸し借り 隣にいるのに遠くに感じる 別れない理由 恋愛とコスパ with 東畑開人 #stayhomeの恋愛事変 桃山商事 ももやましょうじ 清田隆之(代表)、森田雄飛(専務)、ワッコ(係長)の3人からなる恋バナ収集ユニット。2001年の結成以来、「失恋ホスト」として1200人以上の悩み相談に耳を傾け、それをコラムやラジオで紹介している。著書に『二軍男子が恋バナはじめました。』、『生き抜くための恋愛相談』がある。 http://momoyama-shoji.com/
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桃山商事『生き抜くための恋愛相談』
¥1,540
新刊書籍 イースト・プレス 2017年9月5日 四六判 224ページ 「よくある悩み相談とは一線を画す、理論派の論理的思考。 平匡さんが書いてるのかと思いました。」海野つなみ(漫画家/『逃げるは恥だが役に立つ』作者) ズバっと言わないけど、読むとスッキリ! 16年で1000人以上の女性の悩みに寄り添う「恋愛相談のプロ」が、あなたのモヤモヤの核心に迫る! 【目次】 はじめに ズバっと言わない恋愛相談 桃山商事 第1章 なんで私じゃダメなの? 付き合う前にセックスの誘い…「友だち→セフレ」は昇格? 降格? 誘っても曖昧な態度の彼…これって脈あり? 脈なし? もう自分から言うしかない…成功しやすい告白の方法とは? 先にセックスしちゃうと、なぜ恋人関係になれないの? ネットで出会う→片思い→音信不通…どこで間違えた? column 「失恋ホスト」ってなんですか? 第2章 本当にこの人でいいのかな? マトモな男性とのデート、直前でイヤになるのはなぜ? 好みじゃない人と「ひとまず付き合ってみる」はアリ? もういっそ、不倫かセフレが一番ラクかも…? 彼氏いるけど「コレジャナイ感」 別れず解決できる? column なぜ恋バナを聞き続けているんですか? 第3章 男ってなんなの? 男の人ってなんですぐ不機嫌になるの? 男にとって〝重い女〟ってなんですか? お笑い芸人にヤキモチ…男の「嫉妬」っていったいなんなの? 男が思う「エロい女」って、どういう人? column 恋愛相談ではどのように話を聞くんですか? 第4章 好きな人すら見つからない いつも同じパターンで失恋してしまうのはなぜ? 昔はうまくいってたのに…恋が自然に進まないのはなぜ? 〝普通の結婚教〟に入信しないと幸せになれないの? デートしても友だち止まり…色気とムードの正体とは? イケメン好きでもないのに…「妥協しろ」と言われるのはなぜ? 元カレが忘れられない…次に進むためにはどうすれば? column どうしてズバっと言わないんですか? あとがき 丸腰で向き合うこと 森田雄飛 あとがき 悩み相談が苦手な人のために 清田隆之 桃山商事(ももやましょうじ) 清田隆之(代表)と森田雄飛(専務)による恋バナ収集ユニット。2001年結成。恋愛の悩みに耳を傾ける「失恋ホスト」を始め、これまで1000人以上の男女から見聞きした話をコラムやラジオで紹介している。「日経ウーマンオンライン」で連載している恋愛相談が人気を博すほか、『anan』『Numero TOKYO』『FRaU』『毎日小学生新聞』『精神看護』など、幅広いメディアに寄稿。著書に『二軍男子が恋バナはじめました。』(原書房)、清田隆之名義の著書に『大学1年生の歩き方』(左右社/トミヤマユキコとの共著)がある。 http://momoyama-shoji.com/
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橋本治『ぼくらのSEX』
¥825
新刊書籍 イースト・プレス(文庫ぎんが堂) 2021年2月10日 文庫本 368ページ 名著復活! みんな、ちゃんと考えないまま大人になった。 この本は、SEXをまじめに考える、性教育の本です。 「SEXは、人間が生きていくためのエネルギーであり、生きることの核心だ」 SEXにまつわるさまざまな疑問を橋本治が丁寧に解きほぐす、1993年刊行の不朽の名著が新装版で復活。 男らしさ、女らしさ、大人らしさとは。恋愛と友情、純愛とSEX。「母親になる」ということ。「父親であること」と、思いやり。「欲望」とは。同性愛は「ヘンなこと」じゃない。 SEXをまじめに考えるための、唯一無二の性教育の本。 〈カバーイラスト:一乗ひかる〉 〈本文イラスト:大島弓子〉 〈解説:二村ヒトシ〉 まえがき SEXって本当はどういうものなんだろう 1 こども──まだSEXを考えなくてもいい頃 2 Hなことばかりが気になっちゃう 3 もうこどもじゃない、でも、まだ大人じゃない 4 「かわいい」ということ 5 「第二次性徴」という時期0 6 男らしさ、女らしさ 7 大人らしさ 8 はじめて“それ”がやって来た──初潮とはじめての射精 9 オナニーがSEXの基本 10 「性交」って、なんだ? 11 どうしてオナニーは「いけないこと」なのか 12 自分を成熟させる訓練 13 感じちゃう体 14 「純潔」ということ 15 思春期には「自分」をつかまえる 16 「性的な自分」を知る 17 恋愛と友情、純愛とSEX 18 人はなぜ人とSEXをするのか? 19 「恋」ということを知らなくちゃ 20 いやらしい言葉 21 あいさつのキス、SEXのキス 22 ペッティングとネッキング 23 「C」 24 「C」に関するよぶんな知識(その一) 25 「C」に関するよぶんな知識(その二) 26 SEXに関する「かんじんなこと」 27 「母親になる」ということ 28 「父親であること」と、思いやり 29 コンドームのあるSEX 30 結婚したっていいんだよ 31 いけないSEXたち 32 「欲望」というもの 33 「教えてやるッ!」のサディズムと「ごめんなさい……」のマゾヒズム 34 ファザコンとマザコン──誰の中にも「大人」と「こども」はいる 35 同性愛は「ヘンなこと」じゃない 36 「男であること・女であること」の混乱 37 いろんな「混乱」 38 AIDSと浮気 39 「もうそんなにSEXをしたくないな」と思う年頃 エピローグ なぜ死ぬことを恐がるのか? 解説 欲望をもつことに罪悪感を抱かなくていい 二村ヒトシ(AV監督)
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ミン・ジヒョン『僕の狂ったフェミ彼女』加藤慧 翻訳
¥1,760
新刊書籍 イースト・プレス 2022年3月17日 初恋の人がフェミニストになった⁉ 「愛」も「権利」もゆずれない、2人の戦争のような恋愛が始まる。 主人公「僕」の視点で描かれる、フェミニストの彼女の姿。 そこには、今を生きる私たちの「現実」が詰まっている──。 本国では「『猟奇的な彼女』のフェミニストバージョン」といわれ、台湾版刊行時には「キム・ジヨンが結婚前にこの小説を読んでいたら人生が変わっていたかも」とキャッチコピーがつけられた、今をいきる、あなたのための物語。 〈あらすじ〉 就活を前に不安な僕を癒してくれた、愛らしい僕の彼女。毎日のようにベッタリで、付き合って1周年を迎えた。そんなとき僕は、1年間の海外インターンシップに行くことに。遠距離は不安だけど、彼女なら安心だ、待っていてくれるはず――。しかし、出国当日。空港にいたのは、涙ぐむ彼女を抱きしめる僕ではなく、別れのメールをもらってメンタルが崩壊した僕だった。 そんな初恋を引きずりながら 大企業に就職し3年目を迎えた「僕」ことスンジュン。周囲はほとんど結婚して、「まだ独身なの?」とからかわれることも多い。結婚する女性を選ぶだけなのに、なかなか結婚への意欲がわかない。そんなある日、初恋の彼女と出くわした! 心がまた動き出す……ところが、彼女はこともあろうにフェミニストになっていた!
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ロビン・ワーショウ『それはデートでもトキメキでもセックスでもない』山本真麻 訳
¥2,200
新刊書籍 イースト・プレス 2020年6月17日 四六判 並 416ページ レイプ被害者 の84%が加害者と知り合いだった── 被害の統計資料、被害者インタビュー、男性たちの話、 専門家アドバイス、法廷闘争まで、 「顔見知りによるレイプ被害」について知るべきすべてを記す。 1988年に刊行し、現在でも版を重ねて読み継がれる 性被害の真実を語る世界的ロングセラーの名著。
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佐々木くみ/エマニュエル・アルノー『少女だった私に起きた、電車のなかでのすべてについて』
¥1,760
新刊書籍 イースト・プレス 2019年12月13日 四六判 並 208ページ 痴漢という性犯罪が、12歳の少女を孤独と絶望に突き落とす。 私たちの日常に潜むグロテスクな事実から目を背けさせないために、 被害者が語る物語。 邦版 はじめに エマニュエル・アルノー プロローグ 第1章 6月の朝、山手線で 第2章 母 第3章 私は誰かの敵? 第4章 夜道 第5章 ユリ 第6章 「じゃあ、15分」 第7章 救済の計画 第8章 痴漢の手首をつかんで、それから フランス版 解説 医学博士ガダ・アテム 解説 斉藤章佳 あとがき 佐々木くみ
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安田理央『ヘアヌードの誕生』
¥1,980
新刊書籍 イースト・プレス 2021年6月7日 四六判 並 280ページ 目次 はじめに 日本人にとって陰毛とはなんだったのか 第一章 陰毛をめぐる世界史 第二章 奪われた日本の陰毛 第三章 陰毛闘争 第四章 ヘアヌードの誕生 第五章 ヘアヌードの終焉 終 章 そして誰も陰毛を語らなくなった おわりに 結局、陰毛は猥褻なのだろうか
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大久保青志『フェスとデモを進化させる』
¥1,870
新刊書籍 イースト・プレス 2021年4月19日 四六判 並 224ページ 【目次】 はじめに 音楽と政治の平和なシナジーを目指して 第1章 音楽とフェスに社会的メッセージを 「社会性を持ったフェス」フジロックの立ち上げ なぜ日本のミュージシャンは政治的発言を避けるのか? 日本初、政治と音楽の合体フェスティバル 野音のステージから飛び降りた尾崎豊 尾崎豊インタビュー 渋谷東映の椅子破壊、野音炎上で始末書 ブルーハーツがアコギでパレードを先導 「プロ市民」だけでやっていても広がらない! 「ロッキング・オン」の創刊同人になった デビュー直後のユーミンを学園祭に呼ぶ バースデーソングとスナフキン 正気の沙汰ではない郡山ワンステップ・フェスティバル イベントは無理無益こそが素晴らしい 内田裕也の葬儀で思ったこと 内田裕也のマネージャー時代 「日本のバンドを海外のバンドと対等に扱え」 窮地を救うのはいつも樹木希林 日本語ロック論争と内田裕也への曲解を正す ロックンロール好き・フォーク嫌い・イベント好きで裏方志向 「キケンするならROCKにヨロシク!」 [特別対談] 津田大介 × 大久保青志 芸術を怖がっているのは誰なのか? 第2章 デモと政治をフェス化する 保坂展人との出会いから政治の世界へ 「お尻を出した女性が踊るとは何事だ!」 土井たか子だけが市民運動に理解があった 「お前が出ろ」と担がれて、都議にトップ当選 わんにゃん議員とヤジられて 海外視察で実感した日本の浅い民主主義 森田健作は応援できない! スティングに対する環境庁の残念な態度 野党が与党になって面喰らう ドブ板スタイルになじまず、4年で議員生活終了 落選したらどうやって暮らすのか? 新党立ち上げで「リベラル」という言葉を使う 辻元清美の政策秘書、国交省に出入りする日々 音楽業界と政界の人脈を生かして 第3章 フェス・デモ仕切りの法則 デモのプロ「レーベン企画」とは 日本初の政治集会専門イベンター 5万人規模の集会をどう仕切る? ロック・フェスのノウハウを踏襲して 国会前の抗議スピーカーはどこに設置する? 右翼の妨害に対応する 10万人が集まったら? 街宣車、用意できます [特別対談] 日高正博 × 大久保青志 フェス主催者の責任と覚悟 第4章 運動にはかっこよさと美しさが必要だ 祖父の仕事は音楽家を守ることだった 「お前、なんでグレなかったの?」 「東大闘争」の演説で運動に目覚める 運動にだって、かっこよさとか美しさが必要だろ?
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ステファニー・スタール『読書する女たち フェミニズムの名著は私の人生をどう変えたか』伊達尚美 翻訳
¥1,870
新刊書籍 イースト・プレス 2020年6月17日 四六判 352ページ 一冊の本に何度でも出会い直し、人生の糧にできる我々はなんて幸福なんだろう。 ──松田青子(作家) 「私はフェミニストじゃないけど」って前置きにイラっとする人は全員読もう ──小川たまか(ライター) 育児のため新聞記者の夢を諦め、ライターとして働くステファニーは、 果てしなく続く家事と育児と仕事に追われ、閉塞的な日々を過ごす。 ある日、学生時代に読んだベティ・フリーダンの『女性学の神話』を再読し 感銘を受けた彼女は、母校でフェミニズムを学びなおす決意をする。 15冊の名著を授業形式でひも解き、 現代の女たちが生き延びるすべを探すエッセイ。 【本書に登場するテキスト】 メアリ・ウルフトンクラスト『女性の権利の擁護』 バージニア・ウルフ『私ひとりの部屋』 シモーヌ・ド・ボーボワール『第二の性』 ほか